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葵・・・そのあと・終

 私はどこに流れていくのだろう・・・

終わりにならない終焉をむかえ

始まりにならない出発をむかえ

二人の男の心にわずかながら癒される。

そんなに私もすてたもんじゃない。

かすかにそう思える、やさしさにつつまれながら・・・

私はふたりの男の間の

そのど真ん中にある、時のはざまににげこんでいるだけなのだろうか・・・・。



「今・・・」

彼の携帯にも聞こえたのだろう。

「チャイムがなった・・ね」

彼の顔はきっと苦痛に歪んでいただろう。

それを見ないで済む、携帯の連絡であることだけが

今はよかったといえる。

「そこ、それ、つまり・・・」

言いにくい事実は認めたくないb事実。

だから、私が言う。

「そうよ。彼のアパート」

できるだけ、冷たく、そして柔らかな声で告げる。

「帰ってきたわ。食事の支度をするから、切るわ」

マーケットの彼は小さな1LDKのアパートに住んでいた。

格安物件。

笑いながら、そういった後、

「一緒に住む?こんな部屋で良かったら」

私に告げながら、小さな告白をした。

「はじめて、見たときから気になっていた。

でも、彼氏いるの買い物の中身でなんとなくわかっていて・・・

彼と幸せでいるのなら、それでよいとおもっていた」

私はその時なんと答えたか、覚えていない。

ただ、自分の逃げ腰さえも

この人はわかっていたのだと思った。

もしも、彼のところにもどったとしても

「彼と幸せでいるなら、それでいい」

と、いえる人なのだと思った。



そのひたむきさに

心が解けていった。

自分の心のままに生きられないのはまだしも

その心さえ、見失ってしまうのは、どうだろう。



すなおな人だと思った。

同じように、私も素直に生きようと思った。

たとえ、この先

彼とこの人の間をふらふら渡り歩くような悪女になったとしても

それが自分の心のままなら

すなおに従ってみるしかない。



心はいつか、

答えを出すだろう。



体がみせた答えの通りなのだと

心も気が付いていくだろう。



夕飯を食べながら、私は彼の電話のことを話した。

「うん・・・俺、いいかっこしいのみえっぱりだからさ・・・

お前がでていったら、絶対おいかけないけどさ

きっと、なくだろうな。

俺をなかせただけでさ、幸せになれないのなら・・でていくなよな」

「もう、もどらないよ」

「そういったの?彼に?」

「ううん・・いえなかった・・・」

「愛してるんだよ・・・だから、いえない・・いいたくない」

そういうことになるのだろうか?

「でも・・・」

その続きの言葉をその人はとめた。

「愛していても、一緒に暮らせないこともあるんだよ。

判れたから、もう愛してないって、そんなに器用な人じゃないでしょ?

判れても、愛していてもいいじゃない。

何年たっても、好きでいていいじゃない。

あなたが愛した人じゃないか・・・」

心は自由じゃないか・・・

と、そういいたいんだろう。

「きっと、私、あなたのそういうところ、みぬいていたんだわ・・・」

だから、安らいだ?

だから・・・・

「あ・・・でも、やっぱり、はっきりつたえなきゃだめだわ」

「なんで?」

「だって、待ってるって・・・」

「いいんじゃない?

それは彼の自由じゃないか」

その考え方って、もしかして

「そう思いながら、私のことまってたってこと?」

「ご名答・・待ってた甲斐があったよ」

変な人・・・本当に変な人・・・

こんな女を好きになるなんてことからして

彼氏がいるのわかっていて

叶わないとおもいながら

自分の心に嘘がつけなくて・・・

「軽い女だとおもわなかったの?」

最初のその日のことをいうと

急に真顔になった。

「このチャンス逃がしたら後がないって、俺は必死だったよ」

伝え終わるとやわらかな饒舌になる。

「おまえこそ、オオカミ男かって、おもわなかった?」

思わなかった。

それは、嘘じゃない。

きっと、心と体が丸くつながって

潤いをくれる相手だときがついてしまったのだろう。

「これから、よろしくね・・・」

言った後から涙がぽとぽと落ちてきた。

こんなにすなおに思いがあふれて

未来に向かっていこうなんて思う日がくるなんて

思ってもいなかった・・・。



携帯を取り出すと、

私は彼のアドレスを開いて着信拒否をいれた。



「いいの?」

そっと確かめてくれた言葉がなおうれしい。

「大丈夫。もう・・・戻らない」

そして、もう一言告げなきゃいけない。

「あなたがいるから」



心の中でさようならと

最後の愛しているを告げると

私は

新しい恋人を見つめなおした。



5年の重みを一瞬で吹き飛ばしてしまう。

そんな人だと思った自分の心にすべてをゆだねよう。

心の声に耳をふさがず

生きていこうと決めた。



   ーおしまいー























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