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妄想列車



自分でも、どこから、話していけばいいか、わからない。

まず、一番、最初におきたこと。

カフェにのさばりだし、好き勝手をほざいていた、そも最初のころだだった。

あるとき、ひとりの女性が憂生にちかずいてきた。

そして、

話が後先になるかもしれない。

現状の結婚生活に不満をもっている。

だんなにときめかない。

など、愚痴というか、悩みというか

そんな、ことごとを話してくれた。

憂生の持論に

夫婦は一生、添い遂げるべきだ。

と、いうのがある。

それは、ひとつに、師からの影響もあった。

あるとき、

師は

ー親と伴侶、ふたりがおぼれていて

一人しか、助けられない。

どっちを助けるか?-

と、いう質問をなげかけてきた。

厳密には、答えというものはないし

それは、師の考え方の表明だったのだと思う。

ー伴侶を助けろー

と、いうのが、師の答えだった。

簡単にいうと、

親子という絆はたとえ、親が死んでも残る。

因縁という言い方に変えてもいいかもしれない。

ところが、

伴侶という絆は、伴侶が死んだら消える。

異論はあると思うが、

ようは、大事にしないと伴侶という絆はなくなってしまうものであり

極端すぎるかもしれないが

大事にしなくても、親子という絆は切れないものだということになる。

だからこそ、壊れてしまいやすい、赤の他人である伴侶との絆をえらべ。

と、いうことで、

憂生なりに、その考え方に納得した。

納得したから、

あっさり別れるなどというのでなく、

どうにか、溝をうめたり、相手を判るように努力したり

逆に自分のこともわかってもらうように努力していくのが、ベストで

しんどいから、別れる。

ときめかないから、別れる。

など、論外であった。

ただ、いろいろと、修復作業を行い

それでも、だめだというのなら、それはそれでよい。とも、考えていた。





そんな彼女に対し、

憂生はだんなとの修復、歩み寄りを努力するべきだと考えた。

たしか、そのことも、告げた。と、思う。

ところが、

あろうことか、

彼女は憂生に恋をした。と、いいだす。

本人の記事にかいてあることなのだが、

これには、まいった。

劇やせになるほど、思いつめているのに

人の心をもてあそぶジゴロだと・・までいう。

内情をしらない人間が

彼女の日記をよみ、

短いチャットであるが、チャットがオープンの場所であるため

憂生と彼女が会話をかわすと、一挙に足跡が訪問者数が500とか700とかに

跳ね上がる。

よくがんばってる人でも、一日3000人くらいのところに

ほんの5分程度で500人というのは、

異常な状態だった。

この衆目の監視の中

彼女のほうが、亭主がいて、子供さえいるのに、憂生に熱をあげ

憂生は憂生で、だんなとの修復を呼びかけているのに

はてには、ジゴロ扱いになるわけで・・・

だが、この事実をはっきり、記事にかいたら

彼女はただのあ~ぱ~~女として扱われるし

彼女ももう憂生にちかずいてこなくなるだろう。

憂生が考えていた修復の提案もできなくなるし

このままでは、ろくなことにならない。

第一、そんなきっかけで、誰かとやりなおしたとして

ーまた、ときめかなくなったらー同じことの繰り返しじゃないか?

そのときに、子供の元にかえれるだろうか?

子供もそんな母親をうけいれるだろうか?

先にやってくると思われる後悔が見えてるようで

どうにか、だんなとの間を修復してほしかった。

それでも、だめなら、仕方がないとしても

やるだけやったというのと

やらずに逃げたというのでは違おうとおもったし

第一、憂生自身をかんがえたら、

ときめかなくなったから、別れる。

修復を試みようともしない。

ちゃんと働いて、生活できるだけの金をわたし

必死に彼女と子供をまもっていこうとしていたのに

そこもかんがえてくれず・・・。

はっきり、言う。

そんな女、頼まれても断る。

そこが、彼女にはわかっていない。

自分の価値を安くしてしまうだけの考えにふられて

自分だけの満足を求める。

こんな生き方が本当に幸せだろうか?

そこを話さないといけないと思いつつ、

多くの監視者の前で

そういう事をさらすわけにいかず、

憂生は逆に彼女の言葉通り、悪者でなく

ジゴロのふりを装った。

そうすれば、彼女は被害者になり

たとえ、憂生にふられても?かわいそうに

であり

ジゴロの口のうまさにのせられてしまっただけなのだろうと

彼女の内実にふれさせずにすむ。

そう考えた。






あいもかわらず、衆目の好奇心による訪問がくりかえされる中

彼女とチャットではなしをしていたが

これも、彼女がくると、訪問者数がはねあがる。

そして、たぶん、憂生のページを開いて

更新釦をおしながら、二人の会話を読み取ろうとしていたのだろう。

そんな中、また、べつのときに述べるが

あるネット依存症の男も憂生と彼女に着目していたらしく、

どういう加減か・・。

この男、憂生を嫌っていたと見えた。

たぶん、ジゴロのごとく、女をひっかけているとみえて

気に食わなかったようだった。

少し、話がずれるが、その男と憂生の決定的な違いがある。

 

いやがらせの書き込みなどがあると相談を受けると

男は直談判にいって、やめろ。と、話をつけてくる。

そして、何かあったら、いつでも、誰でも言ってくれ。

俺がはなしをつけてくるから。

と、いうタイプだった。

憂生は逆だった。

いやがらせを受ける自分に問題はないか?

あるいは、そのいやがらせから、

なにかしらの自分の角にきがつけないか?

そこをなおさずして、現象だけなおしても

次の仇花が咲くだけである。と。

これは、憂生自体が霊現象などに関わったところから

できてきた持論だった。

幽霊を退治しても、幽霊をよせつける元になる「思い」とかを

なおさなきゃ

せっかく、幽霊にあったのも、無駄になろう。

ようは、

転んでもただ起きぬ。というけち精神でしかないが・・・。

ー話を元に戻してー

そういう監視の中、チャットは無理だと思った。

別途、ミニ・メールというのがあったのだけど

憂生が、これを使うのをきらっていた。

公開できないことを言うのが嫌いだった。

自分の発言に責任をもって、公開の場でいうべきであると。

この考えがあって

チャットが公開であることもわかっていて

つかっていた。

おかげで、ああ、こんな馬鹿いっちゃいけないとかの勉強もさせてもらえたし。

ところが、さすがに500人の監視の中で

ましてや、彼女の内実にふれることはしゃべれなくなり

ジゴロを演じなきゃいけないし・・

かんがえついたのが、やはり、メールしかなかった。

そこで、

衆目と彼女のためのチャットを書いた。

ーなあ、メールで話そうやー

ーなにを?-

ーあん。もうちょっと、やらしい話をゆっくりとさ・・-

彼女は自分の恋心にこたえてもらえることになったとおもったのだろうか?

メールのページに大急ぎでとんでいったようだった。





そして、メールを書き始めれば

やらしい話のわけがなく

またも、亭主とやりなおせ。

話し合え。

自分の気持ちもつたえろ。

相手が努力していくチャンスもあたえず

変わるかもしれない誠意をみもせず、ほうり捨てるな。

自分の落ち度もさがせ。

精一杯、努力しているのか?

などなど、こうるさく、いいつのることになる。

ところが・・・。

却って、親身に考えてくれる憂生という評価になってしまったのか、

ますます、彼女の熱はさがらないどころか、あがってくる。

これには、困ったし

問題が変質してしまった。

どうやったら、彼女の恋心なる思い込みをうちくだくことができるだろうか・・。

と、いう方向にかわってしまっていた。

どうすれば、良いか、ということを考え付いたのは

ある変な男からのチャットを思い出したことからだった。

その男、

何を思ったか?

お前にあいにいくという。

近くまで来てるという?

おちょくってる変態男だろうと思い適当に相手をしていたら

憂生のHNを連呼する連続チャット

うっとうしくなって

着信拒否をかけてやろうかとおもったが、やめて

男の根本的抜け落ちを指摘しないとまた別のところで同じ事をくりかえすと思ったからだ。

根本的抜け落ちとは、なにか?

それは、また、彼女とも相通じるものだった。

ー憂生がどんな人間かわかっていないー

それも、基本的な性別すら

二人の人間はそれぞれ、違って捉えていた。

彼女は憂生を男だと思い

変態男は憂生を女だと思っていた。

憂生も性別年齢不詳で通している。

正直をいえば、こういうやからがいるから

男だの女だのということで、態度をかえる人間がいるから

うっとうしく感じていた。

年齢もそうだった。

自分より若いと思うと横柄な態度をとったり

逆に年齢相応のことをかいてないとガキだと馬鹿にしたり

書いている内容が

性別や年齢で判断されるのが嫌だった。

とるとこあるなら、男だろうが女だろうがかまわないことだし

年齢によって、うけいれたり、受け入れないなども

書いていることの内容にふれていない。

そういう余計な装飾を取っ払うことにして

「憂生」として話をしていた。

後には、年齢?性別?あ~~ん?そんなことどうでもいいよ。憂生は憂生じゃないか。

と、いってくれる人がふえてきていた。

ところが、まだ、カフェに入って間もないときだった。

出会いを求める、その出会いの意味合いがちがってる人がおおくいて

他にも、

憂生さん、独身?なぞときいてくる人もいた。

あんた、なに、かんがえとるん?

独身だったらちかずいて、

既婚だったらちかずかない?

ばっかじゃなかろうか?と、いうのが憂生の気持ちだった。

 

まあ、そんなこともあって、

この手が使えると思って、彼女に話した。

ーところでさ、あんた、どこのうまの骨ともわからん人間しんじてるけど

憂生、もしかしたら、女かもしれんって、考えたことない?-

ーえ?-

ーごめんな。本当は女なんだよなー

ーうそ?え?気味悪い・・・-

それで、彼女は近寄らなくなった。

と、安心していたら

追い払う口実だと考え付いたのだろうか?

ーごめん。憂生が男でも女でもどっちでもいいー

と、謝ってきた。

いやあ、敵?ながら、あっぱれ。

確かに「本気」であるのなら

性別にとらわれてしまうにしても、

好きだという気持ちはかわるまい?

そういう意味で、たいしたもんだなとおもったのであるが・・・。

結局、憂生とはなしをしていても

亭主と修復、亭主と修復、としかいわないわけだから

彼女のほうも、だんだんあきらめがついたか

話す必要がなくなったか

つまらなくなったか

ー早い話、ときめかなくなったー

らしく、彼女があらわれなくなった。







変態男には、

すまんのお、せっかくのアプローチであるが

憂生は男じゃし、それでもいいといわれても、ホモ毛はない。

おまえも、そこをわからずに他でもそんなことやったら

えらい相手にとっつかまるかもしれんぜよ。

と、おいかえし、

彼女には、逆の言い方をしたが、うまくいかなかった。

そして、彼女があらわれなくなったある日

彼女の記事だったろうか?

ー憂生のことはあきらめましたー

みたいな内容の記事があったと思う。

そこで、憂生はまたしても、

ジゴロをやるしかなくなった。

ーちっ 振られちまったぜーと。

それで、ジゴロにさえ?相手されなかったと女というのでなく

憂生のほうがふられてしまったんだ。

まわりにおもわせることで

彼女のマイナスイメージを払拭できるかもしれないと考えていた。

 

ところが、しばらくして

彼女はネットで知り合った男とリアルで合い

意気投合してしまい、

結局、駆け落ちして

協議離婚になって

親権もとれなかったと告げてきた

 

亭主のほうには同居している親がいたと思う。

そうでなくても、親権はとれまいし

もうしわけないけど

親権がほしいといえる立場でもなかろう。

 

なにか、一生懸命

修復せよといっていたのに

楽なほうににげてしまったとも

そういう夫婦を修復するべきだという考えにならない男が

ジャスト・タイミングで現れてしまい

意気投合してしまったのだろう。

男が本気であることを祈りつつ

彼女がーときめかないーと同じ事をくりかえさないことを願いつつ

亭主のことが気になった。

 

なにも知らせず、修復すべきことも

修復すべきことがあるらしいこともしらず

ほうりすてられたその痛みを思う。

 

憂生自体も

暗澹とした思いがのこった。

そのときに

自傷癖のある青年と話をした。

彼を区別するため、自傷癖という呼び方をしているが

内実は、非常に繊細で、物事良くわかっていて、優しい

思いやりのある暖かな人柄だった。

その彼が言った。

ー憂生は彼女の妄想列車にのりこまされたんだよー

その一言が

憂生の暗澹を解いた。

 

新しい人を探せば、ときめきがもどってくる。

あるいは、ときめきがすべてだ。

それが、

彼女の妄想だということ。

そのことを妄想だときがつかせようとするあまりに

結局、憂生も

妄想列車にのりこまされていたのだ。

 

そこにきがつけたから、

憂生は列車からおりた。

乗らなかった列車がどこにたどり着くか

きにするのは、もうやめた。

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