蘇民将来・・の茅とは、なんぞや?
- 2015/10/14
- 00:18
萱葉は冬に枯れるが、温暖地では残ることもある。この時期、葉は先端から赤く染まるのが見られる。
ごく人間の身近に生育する草である。地下にしっかりした匍匐茎を伸ばすので、やっかいな雑草である。
他方、さまざまな利用も行われた。そのため古くから親しまれ、古名はチ(茅)であり、花穂はチバナまたはツバナとも呼ばれ、古事記や万葉集にもその名が出る。
この植物はサトウキビとも近縁で、植物体に糖分を蓄える性質がある。外に顔を出す前の若い穂は、噛むと甘く、子供がおやつ代わりに噛んでいた。地下茎の新芽も食用となったことがある。万葉集にも穂を噛む記述がある。
茎葉は乾燥させて屋根を葺くのに使い、また成熟した穂を火口(ほくち)に使った。乾燥した茎葉を梱包材とした例もある。
また、花穂を乾燥させたものは強壮剤、根茎は茅根(ぼうこん)と呼ばれて利尿剤にも使われる。
他に、ちまき(粽)は現在ではササの葉などに包むのが普通であるが、本来はチガヤに巻いた「茅巻き」で、それが名の由来であるとの説がある。
茅を茅萱ともかいてある。
矛の字については、あめのぬかぼこだったかな?
神話の「創生」ぶぶんで、あめのぬかぼこで
泥海をかきまわして、あめのぬかぼこから、雫がたれてできあがったのが、
淡路島だったかな・・・。
形もさることながら、衣食住の住の部分での茅葺やねなど、
家の創生にかかわるので、矛の字があてはまってきたような・・。
家のそもそもの概念は雨露を凌ぐというところにある。
屋根は創生への第一歩の概念だろう。
ところが、次の萱
これも、かやとよむわけで・・・。
その字のつくりをみてみると、宣の字がみえる。
↓に・・。
のとうぶ のたうぶ 【▽宣ぶ/▼曰ぶ】
- (動バ四)
- 〔「のたまふ」の転。また「のたぶ」の転とも〕「言う」の尊敬語。おっしゃる。
- 「やよひばかりに、もの—・びける人のもとに/古今(恋二詞)」
萱はなにかをおっしゃっている?
教えているということか?
宣託とか?なにかしら、巫的ものがあり、
神社などの茅葺屋根から、逆に尊いイメージをもたらしたかと思う一方で、
「王様の耳はロバの耳」を思い出す。
言うにいえないことを孔に向かって叫んだ床屋だが、
この話では葦だったとおもうが、ひょっとすると、萱かもしれない。
風にのせて、葦がささやきだす。
「王様の耳はロバの耳」と。
寓意的なものをこじつけるのも、なんだが、
萱もなにかおっしゃるらしいし、
王様の・・・でも植物がしゃべる。
それも、非常に似通った植物である。
萱・茅・萱茅
いずれにしろ、なにか、いわくありげである。
***一方、神谷川の水神?がきになっていたので、
初期の水神を覚書に貼り付けておく。
淤迦美(おかみの)神、龍神で谷間の水を掌る神。
日河比売(ひかはひめ)、氷川神社に祭られる水神。
深淵之水夜礼花(ふかぶちのみづやれはなの)神、水神。